【東京都版】外壁・屋根塗装で補助金(助成金)を受ける条件と注意点
住宅は、新築から時間の経過とともに劣化が進行していきます。あまりに汚れたり、塗装がひび割れたりした家は美観も良くない上に、雨漏りや水分の侵入なども心配になります。
そこで、外壁や屋根を塗り直すことを考えなければなりません。しかし、外壁・屋根塗装は、建物の大きさや使用する塗料にもよりますが、平均して100万円前後の高額な予算が必要となります。そのため、「少しでも支出を抑えたい」という悩みは誰にでもあります。
そんな方に知ってもらいたいのが、「補助金・助成金制度の活用」です。各自治体が実施している補助金・助成金制度を利用することで、自己負担額を抑えることができます。
このページでは、外壁・屋根塗装の補助金についてや補助金を受け取るための条件、申請から受給までの流れ、この地域で過去にあった補助金の内容について紹介します。
2024年2月15日更新:現在開催中の補助金
・国土交通省「子育てエコホーム支援事業」
子育てエコホーム支援事業とは、子育て世帯・若者夫婦世帯を対象に、省エネ性能に関する条件を満たす新築住宅に100万円を支援、さらに全ての世帯を対象に省エネリフォームの費用を幅広く支援する制度です。
・経済産業省・環境省「先進的窓リノベ2024事業」
先進的窓リノベ2024事業とは、窓の断熱改修を行う既存住宅を対象に、一戸あたり5万円から最大200万円まで費用を補助する制度です。
・経済産業省 資源エネルギー庁「給湯省エネ2024事業」
給湯省エネ2024事業とは、高効率給湯器を設置する住宅を対象に、導入する設備に応じて1台あたり8万円から最大15万円まで費用を補助する制度です。
申請期限は各事業の予算に達成次第終了し、遅くとも2024年12月31日までとなります。早めの手続きが必要ですので、詳しい条件につきましてはぜひ弊社までお問い合わせください。
補助金とは
補助金や助成金は、各自治体が工事金額の一部を工事終了後に支給してくれる制度で、公益性や地域の活性化を目的として実施されています。各自治体によって、適用条件や申請方法も異なるため、事前の情報収集が重要です。
また、全国の約1/3の市区町村が外壁塗装の利用することができる制度を設置していますが、自治体によってはリフォーム関連の補助金や助成金制度が全くない場合もあるので注意が必要です。
補助金と助成金の違い
助成金と補助金の違いは、「助成金」は条件を満たせば必ず受け取れる制度で、「補助金」は審査が通らなければ受け取れない制度という点です。
共に、国や市などの自治体が運用しており、返済する必要はありません。ただし、助成金または補助金を受け取れるのは工事完了後になるので、事前に工事代金は用意しておかなければなりません。助成金と補助金のそれぞれの特徴は以下の通りです。
補助金
補助金は、期間や予算が定められている場合が多く、あらかじめ用意された予算がなくなり次第終了となるため、受給できる人数に限りがあります。また、受給するためには審査があり、申請をしたとしても審査を通過しなければ受給することはできません。
補助金のほうが受給の条件が厳しいことから、支給額が高い場合が多いです。
助成金
助成金は、一定の条件を満たせば誰でも受給することができる場合が多く、制度の内容によっては申請可能な期間や受け取り人数の縛りがない場合があります。
ただし、補助金と助成金には明確な線引きが無いため注意が必要です。そのため、助成金だとしてもっ申請可能期間が決められている場合などがあるので、個々の制度について詳細をしっかりと確認しておくことが大切です。
外壁・屋根塗装が対象となる助成金
外壁・屋根塗装が対象となるのは、主に「住宅リフォーム」に関する助成金と「省エネリフォーム」に関する助成金です。省エネリフォームは、エコリフォームなどと言われることもあり、環境やエコに配慮したリフォームを行う際に助成金を受け取れます。
外壁・屋根塗装が省エネリフォームと認められる条件は、室内温度の上昇を防ぐために、断熱塗料や遮熱塗料を使う場合です。
ただし、住宅リフォームや省エネリフォームの助成金だとしても、外壁・屋根塗装が必ずしも対象となるわけではありませんので、自治体のホームページで対象となる工事を確認しておくことが大切です。
また、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会の「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」を利用し、補助金制度が設けられているか確認することができます。
http://www.j-reform.com/reform-support/
ホームページや資料などを確認しても内容がはっきりとわからない場合には、直接自治体に問い合わせてみましょう。自治体のホームページの補助金に関するページに問い合わせの電話番号が記載されています。
助成金を受け取る条件
助成金を受け取る条件は、市や制度によって異なりますが、主に以下の点が条件となることが多いです。詳細は助成金を行っている市のホームページに掲載されているので、事前に確認しておくようにしましょう。
対象工事である
行いたい工事が対象工事でなければ、助成金は受け取れません。
前述の通り、外壁・屋根塗装の場合は、住宅リフォームや省エネリフォームに関する助成金で対象となるケースがほとんどです。
また、対象工事の説明に「外壁(屋根)の塗装」と記載されていれば分かり易いのですが、「外壁の改修」や「屋根の断熱工事」等と詳細な工事内容が記載されていない場合があります。
この場合は、塗装工事が含まれるのかを自治体に問い合わせる必要があります。特に、断熱工事は断熱材を使用する工事の事を指し、断熱塗料を使用する塗装工事は含まれないというケースは多いです。
申請する地域に住んでいる
申請者が、申請する地域に住んでいることが条件です。自治体によっては、5年以上住んでいることが条件などと期間を設けていたり、これから居住予定の方も助成対象となる場合があります。
税金の滞納がない
住民税、保険料、年金などの税金を滞納していると助成を受けられません。自治体によっては、申請者本人だけではなく、世帯全員が滞納していないことが条件の場合もあります。
申請する地域の施工業者に依頼する
申請する地域に拠点を置く施工業者に依頼することが、条件となる場合があります。本店ではなく支店でも良いのか、下請け業者を使う場合は対象となるのか等は自治体によって異なるので注意しましょう。
申請後に着工し、期日までに完工する
基本的には申請後に着工し、自治体が定めた期日まで完工できる工事であることが条件です。申請前に開始した工事は、助成の対象外となります。
申請から助成金を受け取るまでの流れ
申請から助成金を受け取るまでの、おおまかな流れは次の通りです。必要書類は地域によって異なりますので、施工業者にも協力してもらいながら準備しましょう。
申請書を提出する
申請の際に必要なのは、主に以下の書類です。
・申請書
・見積書
・施工箇所がわかる写真
・固定資産税や課税証明書などの建物の所有状況がわかる書類
・運転免許証や住民票などの身分証明書
申請書は自治体のホームページでダウンロードすることがほとんどです。ホームページに掲載がない場合、自治体に問い合わせをして郵送してもらうか、直接取りに行かなければならないこともあります。
また、施工業者などが代理で手続きを行う際は、委任状が必要となります。委任状の形式は、ホームページに雛型が掲載されている場合と、特に形式が決まっていない場合があります。
申請書等の書類を提出する方法は、直接窓口に持っていく方法と郵送どちらかになります。
交付決定通知が届く
必要書類に不備がなければ、申請から2週間程度で交付決定通知が届きます。交付決定通知が届く前に工事を始めてしまうと、助成の対象外になるので注意が必要です。
工事開始
申請から交付決定通知の確認まで終えたら工事開始です。
基本的には、申請時に提出した見積書通りに工事を進めなければなりません。工事内容が変更となる場合は、無断で変更せずに、必ず自治体に問い合わせて変更の手続きを行いましょう。
完了報告書を提出
工事が終了したら、以下の書類を提出します。
・完了報告書
・施工箇所の写真
・助成金を交付してもらうための請求書
完了報告書や請求書は、自治体のホームページからダウンロードするか、郵送などで受け取ることが可能です。また、自治体によっては、完了報告書を「実績報告書」と言っている場合があります。
提出方法は、郵送もしくは直接窓口に手渡す方法になります。
交付額の確定通知が届く
完了報告書等の書類に不備がなければ、交付額の確定通知が届きます。
助成金を受け取る
助成金は、申請の際に指定した口座に振り込まれます。交付額の確定通知が届いてから助成金が振り込まれるまでに、約2~3週間かかります。
東京都で外壁塗装に助成金がおりる市区町村
令和3年度2月現在、東京都の市区町村のうち、外壁塗装の費用を対象にした助成金制度がある自治体は以下の12箇所です。
塗料を問わず助成金対象となるもの
遮熱塗料を使う場合に助成金対象となるもの
東京23区で行われている助成金・補助金制度一覧
全国 -こどもみらい住宅支援事業-【受付終了】
東京都 -クール・ネット東京 既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)-
※令和6年3月29日まで
千代田区 -ヒートアイランド対策助成-【令和5年度の受付終了】
港区 -高反射率塗料等材料費助成制度-
中央区 -住宅・共同住宅用 自然エネルギー・省エネルギー機器等導入費助成-
※令和6年3月29日までに導入完了報告する必要があります。
中央区 -事業所用 自然エネルギー・省エネルギー機器等導入費助成-
※令和6年3月29日までに導入完了報告する必要があります。
新宿区 -新エネルギー及び省エネルギー機器等導入補助金制度-
※令和6年3月31日まで
台東区 -高反射率塗料施工助成金制度(個人宅・共同住宅、事業所向け)-【住宅向けの令和5年度の受付終了】※事業所向けの申請は受付中
墨田区 -地球温暖化防止設備導入助成制度-
※令和6年2月29日まで
江東区 -(個人住宅用・集合住宅用)地球温暖化防止設備導入助成-
江東区 -(事業所用)地球温暖化防止設備導入助成-
※令和6年3月15日(金曜日)必着
品川区 -住宅改善工事助成事業(エコ&バリアフリー住宅改修)-【令和5年度の受付終了】
世田谷区 -環境配慮型住宅リノベーション推進事業補助金-【令和5年度の受付終了】
北区 -新エネルギー及び省エネルギー機器等導入助成-【令和5年度の受付終了】
足立区 -省エネリフォーム補助金(事前申請)-【令和5年度の受付終了】
葛飾区 -≪個人住宅用≫かつしかエコ助成金-
※令和6年3月29日(金曜日)まで【必着】
葛飾区 -≪集合住宅用≫かつしかエコ助成金-※令和6年3月29日(金曜日)まで【必着】
杉並区 -杉並区低炭素化推進機器等導入助成【エコ住宅推進助成】-【令和5年度の受付終了】
まとめ
外壁・屋根塗装で受けられる補助金は、お住いの都道府県や市区町村によって全く違いますが、断熱や遮熱塗料での施工が対象となる場合が多いです。施工を検討されている場合は、必ずご自身が住んでいる自治体のホームページなどで補助金制度を確認するようにしましょう。
お住いの自治体が補助金・助成金制度を実施している状況であれば、自己負担額を抑える非常に有効な手段となりますので、塗装業者に相談してみましょう。