クリヤー塗料の特徴と価格
外壁塗装では、基本的に塗り潰しで塗装をおこないます。塗りつぶしの場合、既存の色やデザインを替えたい場合にはオススメですが、塗装前に比べるとガラリとデザインが変わってしまいます。
そこで、既存のデザインや風合いを残したいという方には、無色透明のクリヤー塗料での塗装がオススメです。
このページでは、メリットやデメリットなどクリヤー塗料の特徴について紹介します。
クリヤー塗料とは
クリヤー塗料とは、色の基となる顔料を含まない、無色透明の塗料のことです。透明なので、既存の模様やデザインをそのまま残して塗装することができます。
主に、ストーン調やタイル調、レンガ調などのデザイン性の高いサイディング材の場合にクリヤー塗料が選ばれます。
また、耐久年数は一般的な塗料と同じく、塗料に含まれている樹脂によって耐久年数が変わります。そのため、クリヤー塗料だから、一般の塗料に比べて耐久年数が変わるということではないので注意が必要です。
クリヤー塗料のメリット
外壁のデザインを残すことができる
クリヤー塗料は、無色透明の塗料なので、既存の模様やデザインをそのまま残して塗装することができます。そのため、既存のデザインや風合いを残したいという方には、クリヤー塗料が最適です。
外壁の保護ができる
一般の塗料と同様に塗膜で、塗装面を保護する機能があるため、紫外線や雨風などから建物を守ることができます。
艶を出すことがきる
クリヤー塗料の場合は、「艶あり」「3分艶」「艶なし」の3種類から艶を選ぶことができます。艶ありは、新築のようなツヤツヤとした光沢があり、汚れが付着しにくいという特徴があります。3分艶は、艶ありと比べ、控えめな光沢があります。
艶なしは、艶ありに比べると、汚れが付着しやすいという特徴はありますが、落ち着いた雰囲気を出すことができます。
チョーキングが発生しない
通常塗料に含まれる顔料が劣化することで、塗膜が白く粉を吹く「チョーキング」という現象が発生します。しかし、クリヤー塗料には顔料が含まれないため、チョーキング現象が発生しにくいというメリットがあります。そのため、塗料の機能もより長く維持することができます。
クリヤー塗料の注意点
劣化が激しい場合はクリヤー塗装はできない
クリヤー塗料は無色透明なため、ひび割れや色褪せ、チョーキングなどの劣化症状が発生している外壁に塗装をすると、そのまま劣化している部分が透けて見えてしまいます。
そのため、補修を行ってからクリヤー塗料を塗装したとしても補修跡を隠すことができないため、劣化状態が激しい外壁には向いていません。
クリヤー塗装できないサイディングがある
金属系サイディングは、表面に凹凸がなくツルツルとしていて塗料との密着性が高くなく、顔料入りの錆止め塗装が必要な場合があるため、クリヤー塗料で塗装できない場合が多いです。
また、表面に光触媒やフッ素、無機などのコーティングが施された外壁は、塗料が付着しにくく、すぐに塗膜が剥がれ落ちてしまう可能性があります。
表面に特殊コーティングが施された外壁には、専用の下塗り材を使用することでクリヤー塗装できる場合もありますが、施工可能かどうかは業者の判断によるため注意が必要です。
クリヤー塗料の施工方法
クリヤー塗装は2回塗り
一般的な塗装では、下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りになります。しかし、クリヤー塗料の場合には、色のついた下塗り材が使用できないため、中塗り、上塗りの2回塗りで塗装を行います。下塗りをしなくても、下地に塗料が密着する仕様となっています。
コーキング部分の塗装
クリヤー塗料で塗装を行う場合には、コーキングの上から塗装はしません。これは、コーキングの上からクリヤー塗装をすると、塗膜の白濁やひび割れが起きてしまう可能性があるためです。
ただしこれは、クリヤー塗料だけではなく、通常の色付きの塗料でも不具合は起こる可能性があります。
クリヤー塗料の価格
クリヤー塗料の価格や耐久年数は、塗料の種類によって変わります。
塗料 | 施工単価(/㎡) | 耐久年数 |
---|---|---|
アクリル | 1,000~1,800円 | 3〜8年 |
ウレタン | 1,500〜2,500円 | 5〜10年 |
シリコン | 2,000〜3,500円 | 10〜15年 |
フッ素 | 3,000〜4,800円 | 12〜20年 |
無機 | 3,500〜5,500円 | 10〜25年 |
ピュアライドUVプロテクトクリヤー(日本ペイント)
アクリルシリコン樹脂タイプの塗料で、耐候性の高いアクリルシリコン樹脂と紫外線吸収剤の働きで、外壁の劣化を長期間おさえることができます。また、特殊セラミックによって親水性が高く、汚れが付着するのを防ぐことができます。さらに、防藻・防かび性にも優れた塗料です。
施工単価は2,000円~2,400円/㎡程で、耐久年数は8~12年です。
ピュアライドUVプロテクト4Fクリヤー(日本ペイント)
フッ素タイプの塗料です。ピュアライドUVプロテクトクリヤーと同シリーズで、4フッ化エチレンの力により、耐久性を維持することができます。施工単価は、3,200~3,800円/㎡程で、耐久年数は10~15年です。
クリーンSDトップ(日本ペイント)
アクリルシリコン樹脂タイプの塗料で、耐候性の高いアクリルシリコン樹脂と、特殊な紫外線吸収剤と光安定剤の効果によって、サイディングの劣化を長期間防ぐことができる塗料です。特殊セラミックによって、親水性が高く雨水によって表面を洗い流し、汚れを防ぐことができます。
こちらの塗料も、防藻・防かび性にも優れた塗料です。施工単価は、2,100円/㎡程度で、耐久年数は12~15年です。
無機ハイブリッドクリヤー(アステックペイントジャパン)
無機タイプの水性系塗料です。同シリーズのクリヤー塗料では、溶剤タイプの無機ハイブリッドクリヤーJYがあります。無機ハイブリッドシリーズは、低帯電性が高いセラミック成分を含んでいるため、ホコリなどを寄せ付けません。
また、親水性が非常に高いため、汚れが付着しても雨水によって表面を洗い流し、汚れを防ぐことができます。施工単価は、3,800円~5,000円程で、耐久年数は20~25年です。
まとめ
クリヤー塗料は無色透明なので、既存のデザインや風合いを残したまま塗装したい方のはオススメの塗料です。
ただし、クリヤー塗装は外壁の劣化度合や状況によっては塗装できない場合もあります。そのため、クリヤー塗装を検討される場合は、劣化の進行が進んでいない早い段階で、業者に見積りを依頼する必要があります。
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