アクリル塗料の特徴と単価
アクリル塗料は、様々な種類がある塗料の中で最も安価なグレードがになります。
あまり使われることはありませんが、新しいピュアアクリルなどの塗料は使われるので、このページではアクリル塗料について紹介します。
目 次
アクリル塗料はどんな塗料なのか?
アクリル塗料とは、アクリル系の合成樹脂を主な成分とした塗料で、水を使用する水性タイプとシンナーを使用する油性タイプがあります。
水性はモルタルやコンクリートの塗装、油性は打ちっ放しのコンクリート生地仕上げで用いられることあり、油性のほうが水性よりも乾燥時間が短いです。また、透明性が高いため素材の色をはっきりと見せる特徴があります。
【メリット1】価格が安い
アクリル塗料は最も価格が安いため、できるだけ安く塗装したい方やこまめに塗り替えをしたい方にはオススメです。耐用年数は短いですが、低価格で塗装できるのは一番のメリットでしょう。
【メリット2】扱いやすい
アクリル塗料は1液型の塗料が多く、希釈や撹拌する手間がかからないので、硬化不良も起こりにくく比較的扱いやすい塗料になります。
また、密着性が高いので重ね塗りがしやすいというメリットもあります。ただし、塗装面の劣化が激しい場合は補修等が必要です。
【デメリット1】耐用年数が短い
耐用年数は5~7年ほどで塗料の中でも最も短いため、劣化症状も早く現れます。そのためメンテナンスに手間がかかり、塗り替えが面倒になってしまう可能性もあります。
【デメリット2】長期的に見るとコスパが良いとは言えない
アクリル塗料の単価はとても安いですが、塗り替えの回数が多くなるので、そのたびに塗料代はもちろん、足場代や人件費などもかかり結果的に費用が高くなってしまうことがあります。
アクリル塗料の施工単価(m2)はいくらくらいか?
弊社では、アクリル塗料は使いませんが、平米あたりの単価は1,400~1,600円くらいです。
弊社で使う塗料の内アクリル塗料の割合
弊社では、塗料グレード別の使用割合は、アクリル0%、ウレタン0%、シリコン10%、ラジカル制御0%、フッ素80%、光触媒0%、無機塗料10%となっています。正直、アクリル塗料はメリットがないので、使いません。
アクリルはアクリルでもピュアアクリルは別物
ピュアアクリルとは、オーストラリアに本社があるアステックペイントから発売されている塗料で、このページで紹介しているアクリル塗料とは別物になります。
ピュアアクリルは、アクリルの中の不純物をできるだけ取り除くことで、高い耐久性を発揮することができ、耐用年数はフッ素並みで15年もつと言われています。
また、伸縮性が高いためひび割れが起こりにくく、さらに遮熱機能がついたタイプもあるので、室内温度の上昇を抑えることもできます。
アクリル塗料に関するよくある質問
アクリル塗料はどんなときに使いますか?
外壁塗装とは関係ありませんが、内装や木材などの塗装で使うことはあります。また、DIYの塗料では今でもアクリル塗料が売っています。
塗膜が固いのでヒビが入りやすいんですか?
弾性タイプの塗料を使えば、ヒビが入りやすいということはありません。アクリル塗料が主流だった時代は、まだ弾性タイプの塗料が少なく「アクリル=ヒビ割れしやすい」というイメージが残っているのだと思います。
他の塗料に比べ、ツヤがありはっきりとした色合いになるんですか?
ツヤは、どのグレードでも油性タイプ(弱溶剤)の「ツヤあり」を選べば、大きな違いはありません。
まとめ
アクリル塗料は価格が安いため、費用を抑えて塗装することが可能ですが、耐用年数が短いためメンテナンスに手間がかかります。
現在はほとんど使われていませんが、塗料自体は悪いものではないので、しっかりとメリット・デメリットを知って、自分の希望と建物に合った塗料を選ぶようにしましょう。