塗料の艶の種類と特徴
外壁塗装で使用する塗料には「艶あり」と「艶消し」があり、さらに艶ありの度合いで3種類あります。艶は塗装の仕上げに大きく関わり、見た目の違いはもちろんですが、それぞれメリット・デメリットもあるため、しっかりと把握しておくことが大切です。
このページでは、艶の種類とそれぞれの特徴にについて紹介します。
艶は5種類
艶は、同じ商品で最大5種類あります。塗料によっては、3種類しかないものをあるので、全ての塗料が5種類あるわけではありません。
どのタイプの艶にしようか迷う方もいると思うので、それぞれの特徴を説明します。
艶消し
艶消しはマットな仕上がりになり、光の反射率は5%以下になります。
塗装をするならピカピカに仕上げたいという方が多いですが、落ち着いた雰囲気にしたい場合は艶消しがオススメで、特に和風の建物との相性が良いです。
艶ありのようなピカピカしている感じは抑えられるので、艶ありと艶なしのどちらにしようか迷っている方は、5分艶にするのが良いでしょう。
3分艶
3分艶は艶消しに比べて少し艶があるもので、光の反射率は10~20%です
高級感のある仕上がりになるので、上品な雰囲気ににしたい場合は、艶ありより3分艶で仕上げるのがオススメです。
5分艶
5分艶は艶ありと艶なしの中間で半艶ともいわれており、光の反射率は30~40%です。
7分艶
7分艶は少し艶を抑えたもので、光の反射率は55~65%になります。
通常、艶消し剤を使用すると耐候性が劣りますが、7分艶であれば耐候性や耐久性の低下をある程度抑えられるので、艶ありの種類で迷っている方にはオススメです。
艶あり
艶ありは5種類の中で最も光沢度が高いもので、光の反射率は70%以上になります。
見た目はピカピカで新築のような仕上がりになりますが、場合によっては光の反射が強く、非常に眩しくなることもあるので気を付けましょう。
よく使われている艶の種類
一番使われているのは、艶ありで7割以上の方が艶ありで塗装します。
次に多いのが艶なしで1割くらいです。残りの2割の方は、3,5,7分艶で塗装しています。
それぞれのメリット・デメリット
艶ありのメリット・デメリット
一番のメリットは、新築時のように光沢のあるピカピカな仕上がりにできる点で、サイディングに塗装する際は凹凸がはっきりするので、よりデザインを強調することもできます。
また、塗料に艶消し剤を入れないので、塗料本来の機能を発揮することができ、汚れも付きにくいのも特徴です。
デメリットは、艶がずっと続くわけではなく数年で消えてしまう点です。さらに、光沢がありすぎると安っぽく見えてしまう可能性もあるので注意しましょう。
艶消しのメリット・デメリット
メリットは高級感があり、落ち着いた雰囲気を出せる点で、艶ありには無い仕上がりにすることができます。
デメリットは、艶ありに比べて耐久年数が1~2年ほど劣る点です。
もともと塗料は艶ありが基本なので、艶を消すために艶消し剤を入れて艶を落としていくのですが、この艶消し剤が入ることにより耐候性、耐久性が低下してしまいます。
また、艶消しは水性塗料にしかないので、塗料の種類が少なくなってしまうデメリットもあります。
艶を選ぶときの注意点
艶の有無は塗料によって違う
艶の種類は塗料によって異なるため、艶ありしかない場合や艶の度合いが選べないものもあります。
必ずしも全ての艶の種類があるわけではないので、塗料のカタログなどを見て確認するようにしましょう。
艶の言い方の違い
業者や地域によって艶の言い方が異なる場合があるので、認識の違いにも注意が必要です。
例えば、このページで紹介している「3分艶」を「3分艶消し」と言う意味で使用していることもあるので、しっかりと仕上がりのイメージを伝えたり、写真などを見ながら確認する必要があります。
仕上がりがイメージと違う
実際に塗装をすると思っていたより艶があり、眩しく感じてしまうことがあります。
そのようなことがないように、イメージや写真だけで艶の種類を決めず、外壁に塗装をして太陽光が当たったときのことを想定して艶を選ぶようしましょう。
まとめ
艶には5種類あり、それぞれ見え方が違うのはもちろん、耐久性や汚れの付きやすさも変わってきます。また、実際に塗装をすると思っていたより光沢が出て、眩しくなることもあるので、外で太陽光が当たったときのことを考えて艶を選ぶようにしましょう。
一番選ばれているのは、「艶あり」で7割以上の人が選んでいます。艶ありは汚れも付きにくく、ピカピカして新築のような仕上がりになるので、オススメします。